
牧師室の二窓 Pastor's note
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村松由起夫先生が召天された。釜ヶ崎喜望の家の牧師として長く奉仕し、後任の秋山牧師と交代された後も釜ヶ崎の地で社会福祉の作業所「のぞみ作業所」、つづいて、「ストロームの家」を立ち上げ、運営に当たられた。現職を離れて、15年もたっているので、大阪教会で行われた葬儀にどれだけの参列者があるだろうか、少し心配しながら、参列した。ところが、大阪教会いっぱいの人が集まり、別れをしのばれた。享年63歳。急性の敗血症で4月から入院中だったところ、病状が急転して亡くなられた。私も彼と相前後して、ドイツから帰国後、神戸東教会に赴任してから、釜ヶ崎と関わるようになり、喜望の家の運営委員長として先生と一緒に働かせていただいた往時をしのび敢えて参列した。説教は15歳の村松少年を静岡教会で洗礼を授けて以来の恩師、北尾一郎牧師であった。牧師の生涯は牧師が一番よく知っている。彼の霊的歩みを人生の節目節目で受け止めながら、事後的だが、彼に洗礼名を与えられた。それは、「ペテロ」であった。まさに彼の召命後の人生はペテロのように、だれの目も気にすることなくまっすぐに召命に従って歩んだ人生だった。それが大勢の参列者の中に現された主の祝福であったことを実感する。
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