プロジェクトS 第18章
フランスからのお客さま          作 御畑完治
 送信日時 2008年5月26日 0:43
 件名    裸の島についてーフランスより

 御畑完治さま

 はじめてメイルをさしあげる失礼を お許しくださいませ。

 私はフランスのパリに在住のライター、関藤さくやと申します。

 主人はフランス人のドキュメンタリー映画監督なのですが、実は、裸の島が撮影された宿祢島撮影の
プロジェクトを立ち上げております。
インターネットで関連記事を検索中に、御畑さまのプロジェクトSのページに出会い、勝手ながら、
メイルをさしあげる次第でございます。

 この7月に日本へ行こうと思っておりますが、どなたか宿祢島まで案内してくださる方を
探しておりますが、ご存知でしょうか?

 ご面識もない御畑様にこのようなことを お伺いしてたいへん恐縮です。お返事いただけましたら、
たいへん幸いに存じます。

 関藤さくや
 
うっひゃー フランスからじゃーーー

 なーんか 6年前の夏を 思い出させるようなメールに 心躍るのー!

 早速に 関藤さんへ 返信メールじゃ!!!!

 送信日時 2008年5月25日 17:57
 件名    Re裸の島についてーフランスより

 関藤さま

 はじめまして ようこそ 御畑農園ホームページに

 宿禰島に行きたいとのこと 案内をしてくださる人を知っています。快く了解していただけると思います。

 宿もプロジェクトSをご覧になっているならば ご存知とは、思いますが宿禰島が見える場所にある 
CAMPという民宿があります。わたしの家の近所なので懇意にさせて頂いとります。

 プロジェクトSのプロローグの再現みたいで メールを読みながら わたし 興奮してきました。
ぜひ ご主人と一緒においで下さい。お待ちしております。

 興奮していて うまく文章化できません すいません・・・・・

 吉報をお待ちしています。

  御畑 完治

 メールを返信した後 関藤さんのメールをプリントアウト!!!そして 開本さん(前町内会長)
の家に向った!

 以前から このような事態を想定し 宿禰島への案内役を頼んでおいたのだ。
あいにく 開本さんは、留守であったが 奥さんに事情を説明して メールを託けた。

 しかし それから・・・・・・・・・・・


 6月になっても 7月に入っても 一向に 関藤さんから メールが来ない!

 う〜〜〜〜〜〜〜〜ん  冷やかしだったか・・・・・・・・・・・
そんなに世の中 甘くないか・・・  フランスからなんて・・・・・そんなのありえないか・・・・・・・・

 ところが ところが

 7月10日 夕方 紅八朔の摘果している時 わたしの 携帯が鳴った!!!!!
「おとうさん!フランスから裸の島の件でお客さんですよ!」 WIFEからだった!

 え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

帰宅すると ほんとじゃ!フランス人と日本人!!!!!!

 「ほんまに、日本に 来られるって メール 頂いとりませんよう!」

 「えーーー 2週間ほど前に 出しましたよう!」

 まー まー そんなことは たいした問題じゃない!!!!
フランス人がフランスから 裸の島を訪ねて来られたことは、事実じゃ!!!

 話を聞いてみると 明日か明後日にも 島に渡りたいとのこと 早速 開本さんに電話を入れる!
5分後にやって来た 開本さんも 二人の突然の来訪に びっくり仰天!

 協議の結果 明日の朝 7時半に 船を出すことに決定!

そして 裸の島 といえば この人を 忘れては、いけません!!!!!

 「もしもし? 逸子ねえさん? あした 何か予定がはいっとる?
例のフランスの人が来て 明日の朝 島に渡ろう思うとるんじゃが 明朝一番の船で来られる?」

 もちろん 彼女の返事は、O K !!!

 翌朝 船長の開本さん・プラド夫妻 堀本さん・そして わたしは、船の上!

 今朝の海は、風もなく穏やかだ!これなら うまく上陸できるだろう!

 
 当初 さくやさんは、上陸する予定ではなかったが彼女が居なければ パトリックとは 話が出来ない!
彼の説得で 5人で上陸・登山を開始する!当然 道なき道を探りながらの登山である!

 20分も掛かったろうか 先頭を行く 開本さんの「住居跡が あったぞー」との声に 一同 一安心!


 6年前より木々は、大きくなったように 思える頂上から 佐木島を 眺める。

 佐木島も宿禰島 同様 緑の島に 変わっていた。



 
 島に帰り 堀本さん家で ちょっと休息。

 その後 向田にある 「ふるさと館」に行く。


 そして お昼ご飯は、もちろん 島に一軒しかない「福ちゃん」で !!!!!

 そこでは 教育論あり 農業政策論あり もちろん 本題の話で おおいに盛り上がってゆく!

 昼食後 場所を堀本さん家に移動して 話は、盛り上がってゆく!
乙羽さん・殿山さんに 船の操縦法を教えた 堀本茂行さん 次郎役の子役のお父さん 
堀本節郎さんにも 話を聞かせてもらった。

 通訳した さくやさん!ご苦労さんでした。

 その後 4箇所ほどロケ地にも 足を運んでいただいた。
お二人とも 何度も映画を観ているようで 僅かに残る当時の面影を 見落としてはいなかった!
 
 今回の裸の島探訪 あまりにも突然な 成り行きで実現したためなにがなんやら解らんうちに 
一日が過ぎてしまいました。

 ただ フランスからのお客さまには 喜んで貰った事は 間違いないでしょう!

 島を去る前 さくやさんは、プロジェクトSに 投稿してくれると 約束していただきました。