春の野の花を見つけよう!

 私の住んでいる所は郊外なので自然に恵まれている。ハイキングコースにもなっている所もあり、四季に応じていろいろな花が咲く。このページでは、そんな身近な草花を紹介していくことにする。


  

 レンゲソウ

 春に田んぼに咲く花で真っ先に思い浮かべるのは、このレンゲソウであろう。以前は、この時期になると、田んぼを真っ赤に染めて咲いていたものであるが、近年少なくなってきているようだ。


 

 ホトケノザ

 春の七草に「ホトケノザ」というのがあるが、このホトケノザとは別種である。花は赤紫色で、花をとって根本の部分を吸うと甘い味がすることがある。花の蜜のせいであろう。


  

 カラスノエンドウ

 レンゲソウとよく似た赤紫色の花が咲く。花が咲いた後の「実」の種を取って、莢の部分を唇に挟んで吹くと、「プー」というおもしろい音がする。俗に「豆笛」と言っているのはこれのことである。また、スズメノエンドウというのもあるが、これは、カラスノエンドウに比べて花も葉も小さい。


 

 シロツメクサ

 「クローバー」とも言い、白い花をつける。花が赤いのもあるが、それは、「アカツメクサ」である。シロツメクサの葉は、ふつう3枚であるが、ときどき4枚あるのを見つけることができる。「四つ葉のクローバー」と言って、幸運を呼ぶとされているようだ。私は以前に、「五つ葉のクローバー」を見たことがある。


  

 ハハコグサ

 春の七草の一つで、「ゴギョウ」ともいう。葉は白い密集した毛で覆われていて、薄緑色に輝いて見えるから、すぐにそれとわかる。


  

 オオイヌノフグリ

 春先になって、日のよく当たる畑などでよく見られる。青い花で、花弁は4枚である。オオイヌノフグリの「フグリ」とは、睾丸の入っている袋(玉袋)のことである。何でこんな名前がついたのであろうか・・・。


 

 イタドリ

 この辺では、「スッポン」とか、「タジンコ」ともいうことがあり、若い茎は皮をむいて食べることができ、私もよく食べていた。でも、蓚酸が含まれていると思うので、あまり食べないほうがよいであろう。


  

 スミレ

 スミレは実に種類が多く、花の色も、いわゆる菫色や、薄紫、ピンク、黄色などがある。野山に咲いているスミレを採集してきて、家の庭先に植えたという人もいると思うが、なかなかうまくいかないようである。やはり、自然の花は自然に咲くのがいちばんのようである。


  

 スズメノテッポウ

 スズメノテッポウとはおもしろい名前である。田んぼでレンゲソウなどとともによく見られる。「穂」の部分が半分ぐらい出かかっているのを取り、それを吹くと、「ピュー」というような、かわいい音がする。


  

 コメツブウマゴヤシ

 花は黄色でとてもかわいい。「ウマゴヤシ」という名前が付いているぐらいだから、馬が食べるのか知れないが、何せとても小さいので、少々食べたぐらいでは、とうてい満腹にならないであろう。



 

 キュウリグサ

 花は水色でかわいい。キュウリグサの名前の由来は、花か葉を潰すとキュウリのようなにおいがするからだそうだ。



  

 シロバナタンポポ

 西日本で「タンポポ」というと、このシロバナタンポポを連想するようだ。このタンポポは在来種で、花はほとんど白色に近く、中心にいくほどクリーム色がかっている。タンポポには、花が黄色の在来タンポポ、外国から入ってきたセイヨウタンポポ、同じく外国種のアカミタンポポなどがある。



 

 オドリコソウ

 茎をぐるりと取りまいて花をつけ、下から順に咲いていく。花の形が笠をかぶった踊り子の姿に似ていることからこの名前がついたのだそうだ。このオドリコソウの花の色(淡紅紫)は一般的だと思うが、個体差があり場所によって違いがあるようだ。



           
 

カオドオシ(上左)、トキワハゼ(上右)

 キオドオシとトキワハゼは花がよく似ている。しかし、カキオドシはシソ科であるのに対して、トキワハゼはゴマノハグサ科に属し、オオイヌノフグリと同じ仲間になる。どちらも田んぼの周りで見ることができる。さて、下の写真の植物であるが、やはり同じ田んぼで見つけたものである。ムラサキゴケかと思ったのだが、どうも別種のようだ。野の花には、実にたくさんの種類があるので、見分けが難しいものなのだ。



 

アブラナ

 野生種ではないが、春を告げる代表的な花。「菜の花」とも言う。畑などにごくふつうにみられる。4枚の花弁からなる黄色い花は、どこから見てもそれとわかる。花が終わると、子房のところが膨らんで実となる。油脂分をたくさん含んでいるので、種をしぼって、菜種油として利用されている。


 
 

ホトケノザ(コオニタビラコ)

 コオニタビラコの「タビラコ」は漢字では、「田平子」と書く。越年生で、冬はロゼットで越し、春になって茎を伸ばし、黄色いちいさな花を咲かせる。田や畑地、田のあぜ道などで見られる。タンポポ、ノゲシ、オニノゲシ、イヌガラシ、ナズナなど、ロゼットの状態の時には、なかなか見分けがつきにくいようである。
 ホトケノザという名前であるが、漢字では、「仏の座」と書き、仏さんが座っている所みたいだから、こういう名前になったようだ。 



 

サルトリイバラ

 5月の節句の時に柏餅を作るが、餅を包む時によく使われている葉がこれである。葉は丸く、一目見るとそれとわかる。実は丸く、薄い黄緑色をしていて、食べると酸っぱい味がする。



 

スイバ

 茎を食べることができる植物の一つ。とは言っても蓚酸という成分が含まれているので、あまり食べない方がよい。周りに写っているスギナとともに、田んぼのあぜ道などでごくふつうに見ることができる。


                              
  

オオキンケイギク

 「夏」のページでも紹介しているが、この地方では、5月中旬ごろから咲き始める。道路の両脇に植えられていて、黄色いガードレールのようにも見える。


      

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