式文解説 Liturgy expositon

ルーテル教会では礼拝に式文を用い、唱和します。それは伝統に裏付けられた知恵の宝庫です。
しかしその意味が不明では心から唱和和することが出来ません。
そこで、式文に盛られている宝のエッセンスを解説するのがこのコーナーです。
毎週水曜日に連載します。
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2014年04月02日

≪式文解説≫42:「聖餐の部」D:「聖餐の設定辞」

「新しい契約の民」

・初代教会はイエス・キリストとの「最後の晩餐」から始まった。十字架につかれる前夜、イエス・キリストは、過越しの食事の伝統に従って、神への感謝をささげて、パンを裂き、それを弟子たちに渡し、「これはあなたがたのために与える私のからだである」と言われた。「私たちのための」キリストのからだこそ、私たちの救いを保証するものである。この記念すべき過越しの食事によって、キリストは私たちと永遠の共食の座に着いてくださった。

・食事の後、杯をも同じようにして、「これはあなたがたと多くの人々のために流す私の血による新しい契約である」と言われた。この食事に与かる者は新しい御代に導かれるための新しい契約に招かれている。洗礼を受けた者は皆、新しい契約の民である。

・これが礼拝の度にいつも現在化されるのがキリスト教礼拝の本質である。「聖餐の設定辞」は、それ故、礼拝中のクライマックスである。「主が共に!」の顕現である。




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