使徒信条解説


13:我はそのひとり子、我らの主イエス・キリストを信ずF


「ポンテオ・ピラトの下に苦しみを受け」

*ポンテオ・ピラト(ポンティウス・ピラトゥス)は「ローマ帝国の第5代ユダヤ属州総督で、在任期間は、紀元26-36年。|任期の前半は反ユダヤ的な思想を持っていた親衛隊長のセイヤヌスの影響で、ピラトの統治にもその影響が出ている。ピラトはユダヤ人に対して常に強圧的・挑戦的な態度で臨み、エルサレム神殿での伝統的なユダヤ教の祭祀を侮辱・挑発することもしばしばであり、ユダヤ人の対ローマ感情を悪化させた。最後にはサマリア人の不当な殺害を理由に住民からシリア総督に直訴され、罷免されている(ローマ帝国では被支配住民に総督のリコール権があった)」(ウィキペディアより)。

*「苦しみを受け」:受難を語るために、「ポンテオ・ピラトのもとに」の一言で言い表していることの意味はどこにあるか?苦しみの全体系は悪のピラミッドのもとにある。その頂点に位置するのがローマ帝国。その皇帝代理人である総督ピラトはその悪しきこの世の権力をむき出しにして、被支配者ユダヤ人を死と涙と恥の谷に突き落とした。「ポンテオ・ピラトのもとに」の言葉は、全てのこの世の権力支配構造の象徴である。




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