「みことばの宅配便」 Daily Manna

あなたの御言葉は、わたしの道の光 わたしの歩みを照らす灯。詩篇119:105

2014年11月17日
「神の人モーセの祈り」

 *≪今日の聖句≫詩90:1
 「【祈り。神の人モーセの詩。】主よ、あなたは代々にわたしたちの宿るところ。」

・モーセは最初にして最大の預言者である。彼はシナイ山の雲の中で、また荒野の臨在の幕屋において、神と出会い、交流し、神の言葉を民に伝える。そのような人間型を預言者、あるいは今日の詩篇では「神の人」と呼ぶ。モーセはそのような人間型が彼だけでなく、多くの人々において実現することを強く願う。イスラエルの歴史において預言者の果たした役割、そして、それが全人類に及ぼした影響は計り知れない。それはユダヤ・キリスト教の奔流として歴史に影響を与え続けている。
・神の言葉を託された者は、神の熱情をもって民にそれを伝える。モーセはイエス・キリストに比せられるべき、旧約の代表者である。旧約聖書の預言は、神の民を導く神の言を絶えず指し示す。神人関係をたえず追求する。そうした先に、イエス・キリストにおける救いが成就する。その両者が相まって人間歴史の積み重なりの中で神の救いは成就する。

・そのために、何よりもまず先に、神の言葉に耳を傾ける。祈りの生活の原型がここにある。祈りの生活は、密室の祈りと呼ばれるが、その原型は雲の中で神との一対一の対話である。雲の中は神とだけ交わる祈りの場である。

・そのような祈り中から示された言葉が今日の聖句である。「主よ、あなたは代々に私たちの宿るところ。」この言葉は深い。神が、代々にわたって、私たちの宿るところ。これは限りなく汎神論に近い。神は私たちの対話の相手である共にまた、その中に私たちが宿る場である。汎神論と唯一神教の違いは、全てのものに霊が宿ることと、それを唯一の神と認めることの違いだけである。人間の宗教心の根っこにあるものは神の眼から見れば皆同じではないか。いずれにしても、神、聖なる者、究極なる者との対話の中で人間は人間と成ってゆく。人類の完成に向けて、人間は代々にわたって霊的進化を遂げてゆかねばならない。それのみが人間を神の子、神の人とする。

◇「みことばの宅配便」は、御国への巡礼を共に歩む神の民に
主日聖句から日ごとの糧を分かつ祭司の務めとして発行されています。

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