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1.天文にはまったわけ

 多くの人がそうであるように、私が天文にはまってしまったのは、望遠鏡で月のクレーターを観てからだ。肉眼よりも一段とはっきりと見える、月面。ちょうどその頃、アポロ11号が月面に着陸し、「月の石」を持ち帰ったことが話題になっていた。翌年の大阪万博でアメリカ館に展示され見ようと思ったが、あまりにも長蛇の列で、あきらめてしまったのを憶えている。
 もう一つ、のめりこんでいくきっかけに」なったのが、「土星の輪」である。月は肉眼でも見えるが、土星の輪は肉眼では決して見えず、また土星そのものも、そんなに見ることができないものなのである。やっぱり、土星の輪をはじめて観たときには感激した。夜空に浮かぶ土星はとても小さかったが、お皿にのったプリンとでも言うか、麦わら帽子とでもいうか、とてもかわいくてきれいだった。
 それ以来、すっかり、また、どっぷりとはまってしまったのである。

2.カメラと天体写真         

 私はカメラにもはまっている。「記録を残す」という意味で、カメラは大切な役割を果たしてくれる。そんなカメラで、風景や人物に限らず、あらゆる被写体を撮ろうと試みてきた。月や星もその一つだったのである。月や太陽はフィルムにはちっぽけにしか写らない。でも、星は日周運動のおかげでシャッターを開けっ放しにしておくと、意外によく写るのである。光跡を残すので、レコードの溝(今はレコードもあまり見かけなくなったね)のように写る。とくにオリオン座では、三ツ星の下にある「オリオン大星雲」がピンク色に写って、とってもきれいなのである。それ以後、他の星座も撮っていった。全天の88星座を撮るのが夢であるが、その夢が叶うのは、いつのことやら・・・。

3.月食の写真

 月食は、1年に1回までは見られないとしても、時々見ることができる。そして、当日の新聞には、いつ、どのように見られるかが紹介してあり、翌日の新聞には、連続撮影したのが、記事になっている。たいがい10分間隔で撮影し、月食の始まりから完全に欠けるまでの様子が撮影されている。私も、それに挑戦してきたが、多重露出が簡単にできるニコンF2をよく使った。でも、1月、2月の月食は大変だったのを憶えている。何せ寒いんだから。 

     上に「おおいぬ座」、地平線近くに「カノープス」が見える

4.「カノープス」の話 

 ついでに話すと、りゅうこつ座の「カノープス」。これは、1月、2月が撮影の好機である。一昨年その撮影をしたあと大風邪を引いてしまって、当分治らなくて困ったこともあったんだ。「カノープス」は、「長生き星」などと言われて、縁起のよい星だから、一度は見たらいいと思う。ただし、南の空ぎりぎりの所にしか見えないから、めったに見ることができない。なお、北緯37度以北の地域では、まず見るのは無理だろう。念のため・・・。


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