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88.中秋の名月

 2012年の、中秋の名月の日は、9月30日である。この日は満月を見ることができる。「十五夜」の満月が見られる日は、旧暦の毎月15日なので、暦を見ると、だいたいの月の形がわかるのである。例えば、旧暦の7日には、「半月」(上弦の月)が見えているのである。
 話を元に戻そう。中秋の名月の「中秋」とは、どういうことかと言うと、旧暦では、7月、8月、9月が「秋」になっていて、8月が、その真ん中であるから、中秋」だと言うのだそうである。だから、仲秋の名月が見られる日は、旧暦の8月15日だということになる。

89.逆三角形の星の並び〜「やぎ座」

 9月になると、朝晩がずっと凌ぎやすくなってくる。そういう日の晴れた日、南の空を向いてみよう。だいぶ西に傾いたとは言え、まだ、さそり座が見えている。そして、すぐ左隣りには、南斗六星が含まれている、いて座を見ることができる。さらに、その左側を見てみよう。逆三角形に並んだ星の並びが見つかるはずだ。あまり明るい星はないのだが、近くには、それより明るい星もないので、このやや大きな逆三角形の星の並びはすぐに見つけることができるだろう。これが、「やぎ座」である。星占いに使われる星座なので、名前はよく知っているのではないかと思われる。
 ところで、この星座の星座絵を見たことがあるだろうか。何とも奇妙な姿をしている。頭は山羊の姿でいいのだが、下半身が魚の姿になっているのである。これは、ギリシャ神話によると、羊飼いの神様のパーンが怪物に襲われた時、とっさに変身したのであるが、あわてたためか、変身に失敗した姿だと言われています。

90.秋の1等星〜「みなみのうお座」のフォーマルハウト

 秋の星座の中には、1等星が1つしかない。それが、「みなみのうお座」のフォーマルハウトなのである。フォーマルハウトとは、「魚の口」という意味だそうだ。実際にこの星座の口のところで、ぽつんと明るく輝いている。周りに明るい星が1つもないので、ほんとうに寂しく見える。みなみのうお座は、やぎ座のすぐ左下の方に見えている。地平線に近い所にあるので、南の空が開けていない所では、見えないかもしれない。みなみのうお座のさらにその下を見ると、2等星が仲良く並んでいるのが見える。これが、「つる座」を形作っている星々である。


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