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91.逆さの「三ツ矢」〜「みずがめ座」

 星占いで出て来る「みずがめ座」。みずがめ座という名前を知っていても、実際のみずがめ座を”見た”という人は意外に少ないのではないかと思う。それも、そのはずで、いちばん明るい星でも3等星、そのほとんどが4等星以下の星々で構成されているので、星座をたどるのは慣れた人でもけっこう難しいと思われる。その、みずがめ座を探す時にポイントになるのが、逆さに並んでいる「三ツ矢」(「逆さのY字」と言ったほうがわかりやすいかもしれない)である。この「三ツ矢」は、「やぎ座」の左側の辺を、ななめ上に2倍ぐらいのばしたところにある。そして、「三ツ矢」から、下にのばしていくと、明るい星を見つけることができる。これは、「みなみのうお座」のフォーマルハウトで、水瓶からこぼれ出る水が、みなみのうおの口の所まで届いているのである。

92.V字形に大きく広がっている星座〜「うお座」

 「うお座」も、星占いで出て来る星座の一つである。黄道十二宮の星座 の一つである、と言ったほうが正しいのかもしれない。うお座も、けっこう有名なのに、みずがめ座と同様に、うお座を”見た”という人は少ないのではないかと思う。やはり、うお座にも明るい目立つ星がないからである。
 10月始めの午後9時ごろに、東の空を見てみよう。「ペガサスの四辺形」のすぐ右側に、数個の星が小さくいびつな楕円形を作っているのに気付くはずだ。これが、「うお座」の右側の魚の部分である。ここから、「くじら座 」に向かってななめ左下に星をつないでいき、折り曲げるように左ななめに星をつないでいくと、今度は左側の魚が完成する。うお座はこのように、2匹の魚がリボンでつながれている形なのである。
 ところで、うお座の中を、春分点が通っている。つまり、春分の日(3月21日ごろ)に、太陽は、うお座に位置しているということなのである。

93.逆向きの「へ」の字〜「おひつじ座」

 アンドロメダ座とくじら座に挟まれた所をよく見ると、「へ」の字を裏返したような星の並びに気付く。これが、「おひつじ座」である。おひつじ座も、黄道十二宮の星座の一つである。おひつじ座とアンドロメダ座の間には、直角三角形の形をした、その形の通りの「さんかく座」がある。
 先の、おひつじ座であるが、ギリシャ神話によると、これは、空飛ぶ黄金色の羊の姿だそうだ。テーベの王子と王女が継母に殺されそうになったとき、大神ゼウスの命令で2人を助け、その手柄によって星座に加えられたということだそうだ。


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