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94.ペガサスの四辺形         

 秋の星空には1等星が1つしかない。前にも書いたように、それは、「みなみのうお座」のフォーマルハウトである。
 それ以外で、秋の星座 の中で、よく目立つ星の並びは、「ペガサスの四辺形」であろう。ペガサスの四辺形を形作っている4つの星のうち、その1つは、隣の星座、「アンドロメダ座」からの”借り物”であるから、「秋の四辺形」と言ったほうが、ぴったりかもしれない。
 ペガサスの四辺形は、2等星1つと3等星3つとで構成されている。この大きな四角形の星々が秋には天頂高く上り、目につきやすいのである。この四角形は、天馬ペガサスの胴体にあたる星である。
 ペガサスの四辺形がわかると、秋の星座が探しやすくなる。ペガサスの四辺形から北極星に目をやると、W字の形に並んだ「カシオペア座」、家の屋根のような形をした「ケフェウス座」を見つけることができる。また、ペガサスの四辺形から、東に沿って、「アンドロメダ座」、さらに、「ペルセウス座」を見つけることができる。
 そして、何と言っても、見逃してはならないのが、私たちの住んでいる銀河系のすぐ隣りにある「アンドロメダ大星雲・メシエ31」である。私たちの住んでいる銀河系を外側から見ると、このアンドロメダ大星雲のように見えるそうだ。
 さっき、「すぐ隣」と書いたけれど、光のスピードで行けたとしても、200万光年ぐらいかかるということだよ!

                              

95.「カシオペア座」の五つ星      

 北極星を探す時に目印になる星座が、北斗七星(「おおぐま座」の一部分)と、この「カシオペア座」である。カシオペア座は、秋から冬にかけて観察しやすくなる。5つの星が「W」の字の形に並んでいる。見かたによっては、「M」の字にも見える。日本では、その星の並びかたから、「山形星」と言うところもあるようだ。
 さて、北極星の探し方であるが、カシオペア座の両端の星から山形の方向に線をのばして交点を見つけ、その交点と真ん中の星を結んで5倍ぐらいのばすと、目当ての北極星を見つけ出すことができる。カシオペア座の星座絵を見てみると、女性が椅子に座った姿になっている。エチオピアの王妃カシオペアは、娘自慢が災いして、椅子に座ったまま、北の空をぐるぐると回っているのである。このことについは、別の項で書いていくことにする。 

96.ペルセウス座の見物

 ペルセウス座には、2つの見物がある。その1つは、ペルセウス流星群である。ペルセウス流星群のピークは8月中旬なのでもう時期は過ぎてしまったのではあるが、流星群の中では出現数が多く、有名である。
 もう1つの見物が、「二重星団」である。カシオペア座から、天の川に沿って東の空に目をやると、「人」の字の形のペルセウス座がある。「二重星団」は、カシオペア座とペルセウス座のほぼ中間に見えている。肉眼でも見ることはできるが、双眼鏡があったら、ぜひその美しい姿を見てほしいものである。


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