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100.星は「すばる」

 秋も終わりに近付き、木枯らしが吹く季節になると、東の空から「すばる」が上ってくる。「すばる」は和名で、漢字では、「昴」と書き、「おうし座」の中にあるプレアデス星団(M45)である。季節はずれかもしれないが、数匹のホタルが群がっているようにも見える。
 日本では、この星団のことを、「すばる」と呼んでいる他に、「羽子板星」とか、「むづら星」とか、「ごちゃごちゃ星」とも呼んでいる地方もある。
 「羽子板星」は、その星の並び方が羽子板に似ていることから、「むづら星」は、「六連星」と書き、6つのかわいい星々がかたまって連なるように並んでいるからである。
 「ごちゃごちゃ星」についたは、もう説明をする必要はないであろう。
 さて、この「すばる」をつくっている恒星の一つに、「アルキオーネ」がある。前にも紹介したが、「すばる」や「アルキオーネ」(「アルシオーネ」)など、車に関係した名前のものが多い。

101.木星と土星

 「すばる」とともに、土星と木星が見ごろになって来ている。今ごろ(2000年11月中旬)に、最初に顔を出すのが、「すばる」、次に顔を出すのが土星、そして、V字型の「ヒアデス星団」といっしょに顔を出すのが、木星である。木星は、とても明るいので、真っ先に見つかることができるであろう。また、双眼鏡を使えば、「ガリレオ衛星」も観察することができるので、ぜひ観察してみるとよい。
 土星は、木星より少し暗いが、それでも簡単に見つけることができるであろう。土星の輪を観察するためには望遠鏡が必要になってくるが、今ごろの土星は輪が開いているので、観察しやすく、「むぎわら帽子」か「お皿に載ったプリン」のような美しい土星をみることができる。
 「すばる」も近くにあり、写真に撮ると、その3つ(+ヒアデス星団)を1枚のカットにおさめることができる。カメラがあったら、撮っておくといいよ。


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