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109.人工衛星の落下

 ロシアの宇宙ステーション「ミール」がやっと落下した。2001年3月23日午後3時ごろ(日本時間)のことである。それより少し前に、日本の上空、それも私が住んでいる地方を横切って行ったのだ。その時の高度が150qから170qあったということだ。日本に落下する確率は10億分の1とか言っていたが、結局のところ、日本ではなく、ニュージーランド東方沖の南太平洋上に、バラバラの残骸になって落下したようだ。人工衛星が地球上に落下することは、そんなに珍しいことではない。事実、私も20年近く前に見たことがある。最初は流れ星かと思っていたが、とても大きくなかなか消えないので、それではないと思った。翌日の新聞にも、「人工衛星落下」と書いてあったように思う。人工衛星はなぜ落下するのか?それは、人工衛星が地球の引力によって引きつけられるからである。地球を回転している時の遠心力と引力のバランスがくずれ、だんだんと高度が下がり、ついには大気圏に突入してしまうからである。
 それにしても、怖い話である。コンピュータなどによって制御できるとは言え、何トンもある物体が、いくつも回っているのである。それが、いずれ、必ず落下してくるのである。今回落下した、国(地域)の人は、「ゴミ箱にしないでくれ!」と言ったそうであるが、ほんとうに何とかならないのかと思う。ましてや、人の住んでいる地域に落下する確率も「0」(ゼロ)ではないからだ。
 なお、人工衛星については、「NASDA」のページに行ってみるとよい。検索エンジン、「NASDA」と入力するとヒットするだろう。そこでは、注目される人工衛星の軌跡をリアルタイムで世界地図上に表示している。※「NASDA」は、現在は「JAXA」になっています。

110.日が長くなる

 3月になって、日に日に日没の時刻が遅くなってきた。冬至の頃は17時過ぎに沈んでいたのが、春分の日には18時20分過ぎになり、70分以上も日没の時刻が遅くなっているのである。さらに、毎日1分近くの割合で日没の時刻が遅くなっている。そのためか、春は夕日が沈んだ後、なかなか暗くならないように感じてしまう。逆に「つるべ落としの秋の夕日」というように、秋は日没とともにあっという間に暗くなってしまうように感じる。
 しかし、春でも秋でも、日が沈んでから完全に暗くなるまでの時間は変わらないはずである。なぜならば、春でも秋でも、地球の自転のスピードはほとんど変化がないからである。これは、やはり、春は日に日に日没が遅くなり、秋には逆に早くなっているという事実と、心理的な作用から、そのように感じてしまうのではないかと思うのである。
 ところで、日が長くなると、うれしく感じませんか?帰宅した時に、真っ暗な時より、明るい方が、「もうけた。」と思ってしまう私なのです。


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