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119.隕石の話

 流星の大きさは、砂粒ぐらいか、大きくても小石程度だと言われる。隕石の元は、彗星などが宇宙空間に残した”チリ”である。この、チリが地球の大気との摩擦によって燃え上がり発光して、私たちの目に、「流星」として見えるのである。このくらいの大きさのものだから、流星は一瞬のうちに流れて消えてしまう。
 ところが、宇宙から飛び込んで来るチリにも大きいものがある。これが地球に飛び込んで来ると、とてつもない光を放つことがある。これは、「火球」(かきゅう)と呼ばれていて、さらに大きいものを、「大火球」と呼んでいる。
 さて、火球の時よりもよりもっと大きいチリが地球の飛び込んで来たらどうなるのだろう?多くの場合は地球に届くまでに燃え尽きてしまうのだが、燃え尽きずに地上に届いてしまうことがある。これが、「隕石」である。
 隕石の成分であるが、地球上の火成岩によく似ている。でも、鉄分を多く含んでいるものもあって、それが、「隕鉄」と呼ばれている。いずれにしても、地球以外の物質であるから、宇宙や地球を研究する上で、貴重な資料である。
 日本にも、隕石は落下していて、記録がはっきりしているものは、約50個だそうだ。民家に落下して、屋根を突き破って床下に届いてしまったのもあるそうだ。大きな流れ星が飛んだら、その方向に隕石が落下しているかも知れない。もし、発見できたら、ラッキーだ。きっと、新聞に載ることだろう。あっ、今は、ネット上のニュースになるかな・・・。(^^;

 
     アルゼンチンに落下した隕石(隕鉄) これは、ネットを通して入手したもの

120.くじら座の「ミラ」

 秋の星座の1つに、「くじら座」があり、その星座の中にある「ミラ」という名前の恒星はとても不思議な星である。「ミラ」という名前自体が「不思議なもの」という意味だから、もっともなことかもしれない。前にも書いたが、「ミラ」はある自動車の名前にもなっている。
 ところで、「ミラ」のどこが不思議なのか。この星は、約331日かけて、2等級から10等級まで明るさを変える「変光星」なのである。明るい時は2等級だというので、肉眼でも見ることができるが、6等級より暗くなると、肉眼では見えなくなる。10等級だと、双眼鏡でも見つけるのは難しいかもしれない。
 さて、「ミラ」は、年老いた星で、ブクブクと膨らんだり縮んだりを繰り返している。こういう年老いた星のことを、「脈動変光星」というが、やがて、超新星爆発を起こし、一生の終わりを迎えるのである。あと、何年(何億年)先のことだろうか・・・。


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