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19.半月の話

 三日月から、4日ほどたつと、月はだいぶ膨らみ、「半月」となる。太陽が西の地平線に顔を隠した時に、半月はちょうど真南に見えていることになる。これは、太陽、地球、月の位置関係からそうなるのである。地球を中心にして考えると、太陽と月がちょうど直角の位置になっている。
 半月には、「上弦」と「下弦」が、ある。新月から7〜8日目の月が「上弦」、22日目頃が「下弦」であり、私たちがよく目にするのは、「上弦」の半月である。「上弦」の月は、右側が光っていて、「下弦」では左側が光っているので、同じ「半月」でも、見分けることができる。
 「三日月」のところで、書いたほうがよかったのかも知れないが、「上弦」の月は、これから満月にむけてどんどん膨らんでいくのである。「花王」という会社のロゴは、「三日月」がデザインされている。ところが、昔と現在では、その向きが逆になっている。現在のロゴの方が、”ほんとう”の三日月である。では、なぜ向きを変えてのかということであるが、「三日月」は、これから膨らんでいくから、会社も繁栄していくように、という意味からだと何かに書いてあった。(「26日月」は、これから新月に向かって細くなっていくからであろう。)それから、右利きの人だったら、左向きの「三日月」の方が描きやすい。これは、人物の顔などを描く場合にも言えることであるが・・・。

20.もっと、もっと、「お月さん」の話   朧月(おぼろづき)

 お月さんのことを話し始めると、いろいろあって、話が尽きないものです。と、言っても「月」そのものではなく、「月」のまわりのことについて書いていくことにする。
 闇夜のカラスは見えないけれど、月夜のカラスはよく見える・・・?! カラスまでは見えないとしても、月夜って、ずいぶん明るいものだと感じたことはないだろうか。満月の夜、夜道を歩いていても、懐中電灯は要らないぐらい明るいものです。しかし、太陽の明るさに比べると、実に47万分の1の明るさでしかないのです。これは、ちょうど7階のビル(高さ20m)から100Wの電灯で下の地面を照らしたぐらいの明るさなのです。その光の下で新聞を広げても文字を読むことはできないであろう。(最近、新聞の活字がだんだん大きくなってきているから、ひょっとしたら読めるかも知れない。お試しあれ・・・。)
 月夜って明るいけど、そんなものなのだ。 

21.月夜の色

 月夜の時、まわりの景色はどんな色に見えるだろうか? 

                       

  「お月さまは、いまちょうど、水色の着ものと取りかえたところでしたから、

  そこらは、浅い水の底のよう、木のかげは、うすく、あみになって、

  地に落ちていました。・・・・・」

                         宮澤賢治『かしはばやしの夜』より

 

  「林の中には、月の光が、青いぼうを、何本もななめになげこんだように、さしていました。」

                         宮澤賢治『雪わたり』より

 

 青く感じることが多いようだ。実際、私たちの目のしくみを調べてみると、暗いところでは、赤や橙色よりも、青などの色、もっと言うと、黒や灰色などの無彩色に敏感に感じるようになっているらしい。
 しかし、特別な器械を使って調べてみると、月の光は、赤っぽい色をしているということだ。
 これも、目の錯覚の一つのようである。

22.物語と月

 月が登場する物語はたくさんあるね。日本のお話でいちばん有名だと思うのが、「竹取物語」である。「竹取物語」と言って、ピンと来ない人も、「かぐやひめ」のお話だよ、といえば、「何ぁーんだ。」と思うにちがいない。ほとんどの人が小さい頃に絵本で読んでいると思われる。
 先ほどの、宮澤賢治も月が出てくる物語をたくさん書いている。「月夜のでんしんばしら」、「オッペルと象」などである。このホームページにもある、「やまなし」にも、青白い月(の光)が登場している。平安時代の文学の中にも、最近のSF小説の中にも、月は至るところで登場している。
 外国にも、ジュール・ベルヌの「月世界旅行」、ハイラインの「月を売った男」などがある。本を見つけて読んでみるといいね。

                     

23.韓国の歌「半月」

 月を歌った歌はたくさんあるが、その中で、お隣の国、大韓民国の童謡「半月」を紹介することにする。歌詞とMIDIデータを載せておくので、聴いてみるといいよ。

           「半月の曲」   


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